コダモンです。(@kodamon)
入社したての新入社員の心境は複雑です。
志望通りに配属されてルンルン気分な人もいれば、学生時代とのギャップに苦しむ人もいます。
職場に慣れない人もいる
悲喜こもごもな環境で入社後の時期を過ごす新社会人の中には、入社後たった数週間で「もう辞めたい…」と思い悩む人もいます。
「もう明日から会社に行きたくない…」
そのような憂鬱な気持ちで悩んでいる人は、是非この記事を参考にしてみてください。
辞めたい理由と向き合う
入社後すぐに「思ってた仕事と違う」「職場が自分に合わない」と感じた人は、自分の置かれた状況が不安で仕方ないでしょう。
仕事が辛かったり、上司にパワハラまがいの説教をされても…社会人経験が無いため、それが「どれほどヤバい状況なのか!?」見当がつかない。
「まだ試用期間中だけど辞めてもいいの…?」「すぐに辞めたら世間体が悪い…」などなど、心配事は絶えないと思います。
誰にも相談できない事もある
それでも「もう会社を辞める」と言うのであれば、まず考えてみましょう。
あなたは、そもそもなぜ今の会社を辞めたいの?
(厚生労働省,新規学卒就職者の離職状況,2020年3月時点)
日本では、入社後3年以内でおよそ3人に1人が会社を辞めると言われています。
要するに、入社後2週間でも勤続3年でも結局辞める人は辞めるということ。
タイミングは関係ない
新入社員が就職先に定着しないのは、珍しいことではありません。
それでも気をつけなければならないのは、辞める理由が『自分の納得できるもの』である事。
辞める決断をしたあなたに対して、会社や周りの人間は次のように言うでしょう:
「こんなにすぐ辞めるなんてありえない!」
「最近の新卒は根性がない。考えが甘い!」
「今辞めたら再就職は難しい!」
確かに、このように言ってくる人生の先輩たちの言葉にも一理あります。
間違ってはいない
あなたが就職した企業は、めんどうな就職活動を頑張って、やっとのことで内定をもらい入社を決めた会社です。
もう少しだけ続けてみる価値はあるかもしれません。
しかし…。
結局のところ、あなた自身が納得できる辞める理由があればどうでもいい。
自分の事は自分で決める
入社後たった数週間で「もう無理だ…」と思ったら、それなりの理由があるはずです。
辞めたい理由: 仕事
日系企業へ入社した新入社員の多くは、入社時点では配属先が決まっていません。配属先が自分の希望部署になるとも限らない。
これは、自分が思い描いていたイメージと現実とのギャップが大きすぎて耐えられない、というパターンです。
たしかにコワい
就職時に経理などの内勤を希望していた人が、外回りの営業部に配属になる可能性もあります。
希望が通らずに「社会人のスタートに失敗した…」と諦めてしまう若者はいますが、大企業の多くは社員にとりあえず様々な部署を経験させる傾向もあるので、長く勤めていれば希望に沿った部署に落ち着ける可能性もあります。
しかし、そうなる前に心が折れてモチベーションを失ってしまう人が大勢いるのも事実です。
辞めたい理由: 人間関係
日本企業には先輩後輩の上下関係があり、賃金体系は基本的に年功序列です。
そのような縦社会の組織では人間関係が複雑になりがち。
面倒くさい人が必ずいる
これが新入社員にとって鬼門となるケースがあります。
勤続年数だけムダに長くて『自分は偉い』と勘違いするパワハラ上司がいたり、「先輩の命令は絶対!」みたいな体育会系の職場もある。
そのような縦社会の“最下位”に位置する新入社員には、たくさんの『しわ寄せ』が来ることがあります。雑用や裁量の低いムダ業務しか任されられないケースなど。
そして…。
残念ながら、そのような実態は実際に入社してみないとわからない。
入社後に目にする職場の劣悪な環境にショックを受けて、逃げ出したくなる人もいるでしょう。
辞めたい理由: ストレス
都内の満員電車や仕事後の付き合い、飲み会など。
新入社員は仕事以外の慣れないストレスにもたくさん直面します。
通勤が苦痛だと感じる人もいれば、半ば強制のような人間関係の構築に嫌気がさす人もいる。学生の頃の自由度が減り生活のリズムが激変するので、これが大きなストレスとなります。
疲れる
しかし…。
そのような社会人生活は、先輩たちに言わせれば全て当たり前。
「社会人なんだから当然!」という、見えない同調圧力に丸め込まれてしまいます。
そのような環境下で誰にも相談できず、1人で抱え込み悩んでしまう人もいるでしょう。そのような理由からも、仕事が本格的に始まる前に会社を辞めてしまう人がいるのです。
あくまでザックリですが、これらが新社会人が会社を辞める理由。
それでも、どのような理由であれ…。
自分の限界を感じたら立ち止まってみる!
これが大事です。
心身に支障をきたしてからでは、全てが手遅れ。そのため入社後たった数日でも「ダメかも…」と思ったら真っ先に自分の身を守る事を考えてください。
健康に勝るものはない
ただし、1つだけ注意点があります。
あなたが「もうダメだ…」と思って会社を辞めたら、良くも悪くもそれが今後の社会人生活の『基準』となります。
先の長い社会人生活で同じような状況に遭遇して限界を感じたら、『また辞める』の繰り返しが待っています。新卒で入社した会社を辞める理由次第では、今後の人生のハードルの高さが決まるという事です。自分の将来を考えた時に「ここが頑張り時」「今が踏ん張り時」だと少しでも感じるなら、進退に関して慎重に判断しましょう。
忙しい毎日の中で「会社を辞めたい!」 と思ったら、まずその理由を自分の中で突き詰めること。
新卒で入社した会社を辞めることは、あなたの今後の人生に影響を与える可能性があります。それを知った上で、辞める理由を『確固たるもの』にしましょう。
本当にやりたい事をゆっくり考える
「もう明日から会社に行きたくない…」
そう思って悩む新入社員は、もともとイメージしていた社会人像があったのだと思います。
しかし、いざ入社してみたらイメージと現実とのギャップが大きかった。その結果、「もう辞めたい」のだと想像します。
「自分が望んでいた職場に配属されなかった…」
「嫌な上司と顔を合わせたくない…」
「毎日の通勤が辛い…」
入社前までは頑張るつもりでいたけれど、いざ実際に働いてみたらツラい事や理不尽な事に直面して「もう嫌だ…」と思う人もいます。
けれど、ちょっと待ってください。
あなたが想像していた『働く自分』って何ですか?
会社でやりたい事って、結局何なのだろうか。
今の会社でやりたい事、ある?
自分の興味が仕事につながれば、それはシンプルにあなたのやりたい事です。しかし、やりたい事を実際に仕事にできるとは限りません。
とりあえず就職活動をして、とりあえず大手に入社して。会社でやりたい事がないままなんとなく入社する人は大勢います。
「とりあえずお金を稼ぎたい」
「定時で帰宅してプライベートを充実させたい」
会社でやりたい事がないというのはあながちダメな事ではなく、そういう人には仕事とは別のモチベーションがあります。そして、それを充実させるために社会人をしているのです。
最近の日本でも、柔軟な思考をもった若者がワークライフバランスを重視した働き方を求めます。
本当にやりたい事が『会社以外にある』というパターンです。
しかしながら、日本の職場で待っている現実は時にとても残酷で、フタを開けてみれば上司も同僚もみんな毎日残業しているケースは多いです。
1人だけ定時に帰りづらいし、行きたくもない飲み会にも駆り出される。日本の会社では、自分の意思とは逆に長時間拘束されがちです。「会社が生きがい!」という仕事一辺倒の人は、実際に存在します。
それでも…安心してください。
会社にやりたい事が無いのは普通です。
やりたい事が後から見つかるパターンは確かにあります。仕事を学んでいるうちに、社内におけるニーズや自分の立ち位置がだんだん見えて社会人生活が軌道に乗ってからやりたい事が見えてくる。そんな場合もあります。
もしくは、『やりたい事』は最後まで会社に無くて、あなたはプライベートを優先させたい人なのかもしれない。
仕事にやりがいを感じるかどうかは、本当に人それぞれです。
あなたの本当にやりたい事は会社にあるのか、それとも仕事以外にあるのか?
まずは、それを自分の中でハッキリさせましょう。
新入社員だけど辞めてもいい?
結論を言うと、
入社たった1日だろうが、勤続3か月だろうが3年だろうが…。
本当に辞めたいのなら辞める!
自分が納得できる理由がそこにあるのなら、新入社員でも辞めていいです。
もし仮にパワハラやセクハラなどの被害に遭っているのならば、真っ先に辞めること。
その場合は後先考えない
「希望と違う配属先になった…」
「都内の本社で働きたいのに地方に配属となった…」
そのような理由で思い悩んでいる場合は、異動の希望も出せるでしょうし、ある程度時間が経てば企業の業績による配置転換などもあります。
年単位での実績が伴えば社内での交渉もしやすいし、家族などを理由に上司に直談判するという選択肢もあります。
辞める前にできる事を考える
希望していた部署や勤務地では無くても、新入社員としてそこで学べる事は確実にあるはずです。長期的なキャリア形成を考えるのならば、いったん続けてみるのは大いにアリです。
それでも…。
絶対に『今』辞めたいのならばそれなりの理由がある!
そういう事です。
人間関係が理由で辞めたい人にも、同じ事が言えます。
「上司とまったく合わない…」
「職場の同調圧力に耐えられない…」
このような人間関係の問題には、辞める前に一度「当たって砕けろ!」くらいの気持ちでぶつかれば改善されるかもしれません。退路を断つ気持ちで思い切って行動に移せば、周囲の評価や見方を変える事だってできます。
日本企業の職場の人間関係は複雑になりがちで、とても根っこが深い問題です。
そのような職場の人間関係は、一度でも乗り切ってみることが大切です。
今後の成長にもつながるよ
一定期間を同じ部署で頑張っていれば、仕事に慣れて自立する事で『ムダな人間関係とオサラバ』する事もできます。人事異動などもあるでしょう。
それでも…。
絶対に『今』辞めたいのならばそれなりの理由がある! (2回目)
それだけの事。
絶対に譲れない理由があるのであれば…。入社数日でも、辞めていいのです。
辞める前に必ず確認するべき事
「次こそ自分が納得できる就職をしたい!」
第二の社会人生活をスタートさせる決断をしたら、ちょっとした下準備を心がけましょう。
新卒で入社してすぐに「もう辞めたい…」と思った会社は、まがりなりにもあなたが自分で選んだ会社です。その事実をしっかりと受け止めて、改めて将来のビジョンを考えましょう。
同じ地雷を踏まないように
もしあなたが仮に「会社を変えれば問題は解決するだろう…」と安易に思っているなら、要注意。
転職は、『無いものねだり』になると必ず失敗します。
仕事に求める優先事項を決めよう
何を基準に次の社会人生活をスタートさせるのか? それが大事です。
人によっては、企業に再就職して組織に属すよりも、フリーランスとして生計を立てる方が向いている場合もある。入社後すぐに辞める決意をするのであれば、本当にやりたい事を実現できる環境を目指してみましょう。
ピンチはチャンス
会社を辞める決断をしたあなたに対して、周りの大人たちは…。
「せっかく良い企業に就職したのにもったいない!」
「今辞めたら次の就職で不利になるだけだ!」
そのように言ってくる。でも…。
その人達はみんな『新入社員で辞めた経験が無い人達』です。
経験してないクセに大それた意見をのべる人は、相手にしないこと。
あなた自身の『会社を辞めたい理由』としっかり向き合うことが大事です。
やりたい事が仕事にあっても、はたまたそれ以外にあっても、あなた自分が幸福になれるのならばそれが正しい生き方です。
- 週末に車をいじる事が楽しみだったり
- 仕事の後に語学学校に通いながら海外移住を夢見たり
- 家族と過ごす時間が何よりも幸せだったり
繰り返しになるますが、人生の大切なものは会社には無くて当然です。
入社した企業に定年まで勤めるのも良いですが、それは素晴らしいことでも何でもない。
無理して耐える必要はない
人生の『本当にやりたい事』のために働きましょう。
会社に入社したという事実は、この先の長い人生のほんの些細な出来事でしかありません。
不安や不満から転職を思い立つことは、決して悪ではない。
自分がしっかり納得できる理由があるのならば…。
その会社、辞めてもいいのです。
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