コダモンです。(@kodamon)
日本でサラリーマンをしていた時、都内に大きな本社をかまえる大手企業に勤めていました。
最寄り駅は都内でも混雑率がヤバいと有名な路線。駅員が乗客を満員電車内に押し込むようなエリアです。
朝の通勤ラッシュと満員電車に「耐えられない」と判断したドイツハーフは、ためらう事なく徒歩通勤を選択。
そのせいで『19平米の1K』という狭い部屋に住むハメになりましたが、それでも通勤ラッシュは絶対にNGだったのです。
歩いたほうが100倍ラク
満員電車の通勤は、途方もないストレスです。
その他にもたくさんある、都内でサラリーマンをする事が辛い理由。
実際に経験したドイツハーフが語ります。
『始業時間厳守』のせいで満員電車でストレス出勤
その日系大手の東京本社では、朝9時~午後5時半というのが通常の勤務時間でした。
終業時間の午後5時半になると、社内には昔ながらの『終業のチャイム』が鳴り響きます。
近代的なオフィスに似合わないチャイムの音が、キーンコーン♩…と聞こえて来る。
学校みたい
このチャイムは「もう帰りなさいよ」という合図なのですが、もちろん誰も帰らない。
みんな申し合わせたように残業タイムへと突入します。
仕事がとっくに終わっている人もいるはずなのに、問答無用で残業。
仕事が終わっているのに『上司がまだいる』という意味不明な理由で残業する会社員は大勢います。仕事は就業時間内にやり終える事ができるのに『頑張っている姿勢』を見せるために残業する。上司をはじめ全員が残業しているので1人だけ定時退社しづらい雰囲気もあり、長時間労働が常態化します。
その伝統的な日系企業は、残業はいくらでもするくせに出社時間には厳しかったです。
始業時刻は厳守なのに、残業はエンドレス。
なんだそりゃ
今思い返しても意味不明です。
とにかく、始業時間に1分でも遅れると露骨に嫌な顔をされる。叱責される人もいます。
朝9時が始業時間なので、8時55分になる頃には会社の入り口に人が殺到する。オッサン社員の必死なダッシュは見てて悲しくなります。
「9時までには必ず全員席につけ!」というお達しがある部署もあり、みんな死に物狂い。
毎日残業しているクセに
しかも、逆に『朝早く出社して仕事をする』という事に対する評価は低かった。…何で?
まさに思考停止の古い働き方。
そして、これがなぜ『都内で働くのが辛いこと』に関係があるかというと…みんな自然と9時前出社になるからです。
朝早く出社しても評価されないから意味がない。どうせ残業をするし…。
結果的に、みんな通勤ラッシュのど真ん中の時間帯に満員電車で出社することになるのです。
とっても不効率
始業時間を守るためだけに、毎朝満員電車でストレス出勤をするのはツライです。
都内の『通勤事情』を常に意識する必要がある
東京都内の通勤事情は、日系企業にしろ外資系企業にしろ常に意識して働く必要があります。
今現在務めるドイツ企業の日本法人は、フレックスタイム制。各自が規定範囲内で出社時間を決めます。
欧米諸国は成果主義です。外資系企業の日本オフィスも同様。結果さえ出せば、上司も同僚も誰もその『働き方』に関してはとやかく言いません。結果を出すまでの『過程』はどうでも良いので、職場のルールや同調意識が足を引っ張ることも少ないです。
何はともあれ、通勤ラッシュの時間帯を避けて出社できるのは有難い。
外資系企業は勤務時間がフレックスな場合が多いですが、通勤電車を調整できるのは大きな利点。
都内は特に助かる?
これがなかなかできないのが日本企業ですが、いずれの場合もほとんどの人が電車に乗って通勤をしています。
(統計情報リサーチ – 東京都の平均通勤時間,2020年3月時点)
都内の会社員の多くは、ドア・ツー・ドアで約44分かけて通勤している。
…けっこう長い
通勤に平均44分かかるという事は、電車通勤をする人の多くが少なくとも毎日10分〜20分は満員電車のお世話になっていると言えるでしょう。
都内の怒涛の通勤ラッシュでは、様々な要素を考慮しなければなりません。
「座れる可能性の高い途中始発駅は?」
「ベストな乗り継ぎのための車両は?」
「遅延の少ない路線は?」
満員電車の通勤を少しでも快適なものにするために、みんな試行錯誤するのです。
涙ぐましい努力
それでも通勤ラッシュと満員電車を完全に回避することは難しく、何らかのストレスが通勤につきまといます。
都内勤務は住む場所すら自由に選べない!?
東京都内で働くのが「ツライ…」と思う1番の理由がコレです。
職場までの通勤は超大変。そして、そのせいで自分が住みたい場所に住めない場合があるのです。
これが一番ヤダ
冒頭でお伝えしたように、ドイツハーフは入社前から「満員電車絶対にNG!」と決めていました。そして、実際に徒歩圏内の賃貸マンションに住んだ。
でも、それは家賃が高額なのに1Kで19平米という、通常だったら絶対に借りたくない部屋。
「せっかく日本で社会人をスタートさせるのだから快適に過ごしたい!」
そんな淡い想いは、満員電車のせいで見事に打ち砕かれました。
超妥協した
ドイツで学生をしていた時に住んでいた学生寮よりも狭いマンション。
もっと広々とした部屋に住みたかったけれど、そうすると今度は予算が合わない。なにせ職場は都内のど真ん中です。
満員電車は絶対に嫌だった。けれど、その妥協案として『住みたくもない部屋』に住んだのです。
…というのは、若者の1人暮らしのケース。
それですら大変だったのに、家族を持つ会社員の事を考えるとゾッとします。
ヤバそう
家族のために夢の『マイホーム』を購入するとしても、住む場所すら自由に選べない。通勤事情を考慮しなければならないからです。
都内通勤可能の一戸建て!
都心まで通勤1時間の住みやすい地方都市!
せっかく人生の一大決心で家を買うのに、通勤時間とマイホームの妥協点でしか住む場所を選べない。
せつない
通勤に丁度良い都内の土地やマンションは、べらぼうに高くて普通の会社員には手が出せない。
結果的に、通勤事情のせいで住む場所まで決められてしまうのです。
前職の会社の社員も、多くの人が同じ沿線の同じニュータウンに住んでいました。
みんな考える事は一緒で、『立地』『通勤時間』『予算』を照らし合わせいくと、自動的にみんな同じような場所・家に落ち着いてしまうのです。
会社でも家でもご近所
もしそれが嫌ならば…勤務地からもっと遠く離れた土地になり、そうすると通勤時間が長くなる。
もし仮に住みたい場所に住んだら…今度は逆に満員電車のストレスが増えるかもしれない。
まさに究極の二択。
東京都内で会社員をする事が辛い理由は、都内の通勤事情がヤバすぎるせいで人生設計の自由度が減ることにもある。
ツライ
会社と仕事優先で、今日も満員電車に揺られて出勤する都内の会社員。
はたから見ていても、その消耗度がひしひしと伝わってきます。都内で日系企業に勤めた経験があるドイツハーフは、それが痛いくらい理解できる。
東京都内で会社員をする事が辛い理由は、仕事以外の部分にある。
職場の人間関係や仕事以外に、耐えなければならないストレスがたくさんあるのです。
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