日本企業に就職したハーフが選ぶ日本の職場の「ここがヤバい!」

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コダモンです。(@kodamon)

日本の大手上場企業に4年半勤めていましたが、当時はビックリな出来事の連続でした。

ドイツハーフが感じた、「日本企業のここがヤバい!」

コダモン
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レッツゴー

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長時間労働


日本企業の長時間労働は世界的にも有名です。


自分はドイツの大学を卒業して日本の大手上場企業に入社しましたが、そこでは毎日当たり前のように残業して、部署によっては休日出勤をする人もいました。

コダモン
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それがデフォルト


ドイツで自由気ままな生活を送っていたドイツハーフは、入社してから真っ先にこの長時間労働に苦しめられました。

日本は欧州諸国と比較して年平均労働時間が長い。また、時間外労働(40時間/週以上)者の構成割合が高く、特に49時間/週以上働いている労働者の割合が高い。

(厚生労働省,我が国における時間外労働の現場,2020年8月時点)


まず、当時の職場には「残業するのが当たり前!」という雰囲気がありました。

「納期が厳しい」「多部署との連携がスムーズにいかない」といった業務上の都合だけではなく、仕事に関わる全ての人間がそもそも『残業前提』で働いているのです。

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みんな残業してる


社内には、「定時後に会議を設定する人」「定時後に仕事をふってくる上司」が大勢のさばっています。

こちらとしては仕事を早く終わらせて定時に帰りたいのに、周りがみんな『残業ありき』で働くため、スケジュール通りに業務を完結させる事ができない。

要するに、同僚も上司も取引先もみんなひっくるめて残業しているので、長時間労働のループから抜け出せないのです。

コダモン
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残業が当たり前な環境


時間外労働などは、組織ぐるみ習慣化されてしまっているので特に始末が悪い。

働き方ヒント!

頑張って仕事を終わらせて定時に帰宅していたら「お前最近帰るの早いな、ヒマなの?」そう言われて仕事を増やされた事がありました。残業をしない人間に対して『仕事をしていない』『仕事が少ない』というレッテルを貼る職場は多く、残業前提でしか物事を考えられない人間は大勢います。


さらに言えば、当時の職場ではなぜか朝早く出勤して仕事をすることに対する評価は低かったです。

同じ時間外労働でも、定時後に残業する人間が『頑張っている』という風潮があったのです。

コダモン
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残業が美化されてる証拠


そうやって仕事に関わる全ての人間が思考停止で残業をするので、1人だけ定時帰宅するのが『悪い事』のような雰囲気さえある。

長時間労働が当たり前!という環境には、その会社を辞めるまで苦労させられました。

職場のルール・しきたり・マナー

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次にキツかったのが、日本企業の職場に多いルールやしきたりです。

具体例をあげればキリが無いのですが、長時間労働と同じくらいのストレス要因でした。

コダモン
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めんどうなやつ


基本的に、職場のルールというものは組織とチームを適宜に動かす『仕組み』のために存在します。そして、それは決して悪い事ではない。

しかし…。

日本の職場には、意味不明なルールや慣例が山ほどあるのです。

  1. 後輩は先輩より早く出社
  2. 有給休暇は周りに合わせる
  3. 上司より先に帰るのは基本的にNG
  4. 職場の飲み会はほぼ強制参加
  5. 社員食堂に暗黙の席順がある


これらは、実際に経験したほんの一部分。

自分が当時勤めていた大手企業はブラック企業では無く、世間一般的に言えば優良企業。それでも、ドイツハーフからすれば「はぁ!?」とツッコミたくなる暗黙のルールやしきたりがたくさんありました。

コダモン
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めんどうだった


『有給休暇は職場に合わせる』という事に関しては、「そんなん当たり前だろ!」「社会人のマナーだ!」などと言う人もいるでしょう。

しかし、そういった考えがそもそもの間違いで、有給休暇の取得に関して会社側は基本的にその申請を却下する事はできません。休むのに理由は必要ないし、周りの人間や職場都合を考慮する必要もない。


世の中には、その他にも様々な職場のルールや慣例があります。そして、そのせいで大勢の会社員が日々消耗している

会社によっては「毎朝全員で10分間清掃」などの地味にキツイ習慣もあれば、「電話は女性が出る」「お局(年配女性社員)より化粧を控える」などの本当にどうでもいい暗黙のルールもある。

コダモン
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マジでどうでもいい


職場のルールやマナーは、集団行動が好まれて『仕組み』で組織を動かすのが得意な日本だからこそ成り立つ部分も大きいです。

それでも、自分が経験した会社の暗黙のルールや慣例は、どれもこれも非効率でウザったいだけでした。

休めない環境・休めない雰囲気

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日本で働いていて「ヤバい…!」と思った事。最後のダメ押しが『とにかく休めない』という事です。

まぁ…仕事ですし、お給料をもらうわけだからしっかり業務をこなす必要があるのは当然です。

それでも、日本の職場には休めない環境・休めない雰囲気があります。

  1. 休むと「周りに迷惑!」という雰囲気がある
  2. 休まず働く人が『頑張っている』と美化される
  3. 有給休暇を取りたい時に取れない
  4. 病欠や早退にも有給休暇を取らされる


当時働いていた職場には、休む事は悪い事!という雰囲気が常にありました。

部長や課長は『お手本のように』有給休暇を取らないし、毎日シコシコ残業している。

上司より早く帰宅するだけでも嫌な顔をされるのに、上司が休まないのに部下が休む事は「さらにダメ!」という雰囲気があります。

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誰も休まない


また、日本には集団行動など『和』を重んじる習慣があるので、1人だけ周りと違う行動をするとすぐに槍玉に挙げられる。

職場の人間は波風を立てないように、極力周りに合わせるように、年末年始やゴールデンウィーク、お盆などみんなと同じタイミングで休みます。

「取引先も休むから」「繁忙期は休めないから」などのもっともらしい理由で、結局みんな決まった時期にしか有給を消化できない。

コダモン
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それに従うのがマナー?


有給休暇の取得は労働者の当然の権利であるはずなのに、実際働く現場では「お前が休んだら誰が代わりに仕事をするんだ!?」などと言われて、休みたい時に休めない。

そして、そもそも普段から残業が前提の仕事量で職場がまわっているので、誰か1人でも休むと上司や同僚に大きな負担がかかる。

その結果…。

「職場の和を乱すな!」

「周りに迷惑をかけるな!」

…そのようなプレッシャーがデフォルトになり、非常に休みづらい環境下で働く事になるのです。


また、日本には昔から休まず働く事が素晴らしいという風潮があります。『皆勤賞』などがその象徴でしょう。

その結果、体調が悪くても「休めない…」と言って無理に出社して、マスクをしながら苦悶の表情で働き続ける人が大勢いるのです。

コダモン
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ツラすぎる


ちなみに、他国と比較しても仕方ないのですが、ドイツでは医師の診断書があれば最大3日まで会社を休めます。ドイツの平均有給日数は28日間ですが、それとは別に『病気休暇』を取得できるのです。

実際にドイツ国内のドイツ企業で営業として働いていますが、社内の人間はしょっちゅう『病欠』をします。休む側からすれば、病欠はほぼ有給休暇のようなもの。

ワークライフバランスが重要視されるドイツでは、仕事を休む事に対する心理的ハードルは極めて低いと言えます。

2016年度のドイツにおける労働者の年間病欠日数は平均で17.2日でした。

(FOCUS online, “So oft sind Beschäftigte in Deutschland krank“,2020年8月時点)

日本が『ストレス大国』などと揶揄(やゆ)される背景には、それなりの理由があります。

有給休暇の申請をしたら「今はみんな忙しい時期だから休めない」「休んでる場合じゃないだろ!?」などと言われたのも、今となっては良い思い出。

コダモン
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苦い思い出?


休みたい時に休めない、みんな同じ時期にしか休めない。

1年を通して満足にリフレッシュができないまま、ストレスを抱えながら働き続けるのです。

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