海外のビジネスマナー|外国人相手に日本人がやりがちな5つの失敗

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コダモンです。(@kodamon)

日本で『当たり前』と言われる、日本のビジネスマナーや仕事の常識。

しかし、それらは海外では通用しないどころか失敗のもとにもなります。

海外で日本人のビジネスパーソンがやりがちなNG行為を、5つまとめてみました。

コダモン
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さっそく見てみよう

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名刺交換を意識しすぎる

まず、名刺交換のガチガチなマナーに関しては、世界的に見ても日本が特殊だと理解しましょう。

  1. 相手が差し出す名刺の高さよりも低い位置で差し出す
  2. 相手の名刺の会社ロゴや名前の上に指がかぶらないように受け取る
  3. 少しでも汚れたり折れている名刺は絶対に使わない


このようなルールがあるのは、世界でも日本くらいです。

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すんごい細かい


名刺交換におけるビジネスマナーは、日本にしかないガラパゴスな『しきたり』だと言ってもいいでしょう。

日本の商談ではまず名刺交換をしますが、ドイツなど欧米諸国では先に握手をしてお互いに名乗り合い、名刺交換は後回しになるのが一般的です。


そのため、海外のビジネスで日本式の名刺交換を期待しないこと。

海外のビジネスパーソンにとって、名刺交換はただの『情報交換』。そこには何の思い入れもありません。

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そっちがスタンダード


雑談を交えながら、あくまでフランクに名刺交換を行います。

そしてもう一つ…。


外国人は名刺を大切に扱いません。
 

名刺をご丁寧に両手で頂戴するような人は、海外にはほぼいません。

働き方ヒント!

会議に先立って挨拶を済ませて着席した後に、思い出したかのように名刺交換がされるケースも。そんな時は、机の反対側から名刺が手裏剣のように机の上を飛んでくることもある。また、財布の奥底に突っ込んであったヨレヨレの名刺を「もうあとコレしかないんだよね」と言って渡されたこともあります。海外には名刺を紙切れのように扱う人がいるのです。


日本ではタブーとされる『机を挟んで名刺をわたす』という行為も、海外では普通に行われます。

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ルール無用


海外勢の名刺の扱い方にカルチャーショックを受けて面食らわないように、外国人とのビジネスでは日本のマナーをいったん横に置きましょう。

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礼儀が『正しすぎる』

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海外のビジネスの現場においては、時に勝気・強気の姿勢を見せることも大切です。

上から目線…という事ではなく、取引先と同じ目線の高さで対等に渡り合う必要があるという事です。

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お客様は神サマではない


海外には、年功序列や先輩後輩の上下関係がありません。

外国人との商談でも取引先とのパワーバランスは確かに存在しますし、モノを『買ってもらう側』と『売る側』とでは目線の高さも違います。

しかし、海外のそれは人間相手の上下関係には直結しないのです。

働き方ヒント!

日本人はサービス精神が旺盛で顧客を立てようとしますが、海外では要注意。良かれと思って丁寧に対応するスタンスは大事な会議や商談においてマイナスになる事もあります。日本で好まれる低姿勢は、海外では『弱者』と見なされがち。そのせいで相手側の態度が横柄になる事があり、「譲れない交渉」などセンシティブな議題の際はなおさら注意が必要です。


簡単に言えば、日本人はその『礼儀正しさ』のおかげで海外でナメられがちという事。

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よくある


日本の営業マンのように何度もヘコヘコお辞儀をしたり、目線を低く低く…という姿勢は、相手に対して高圧的に出るように『お膳立て』をしているのと同じです。

海外の顧客に対して過度に下手に出ると、商談の際の自分のポジションを危ういものにしている可能性がある。

外国人に「この相手は楽勝だな」という印象を与えてしまうかもしれないのです。

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良い事ない


また、社会人の会話のマナーとして日本人はよく「すみません」というワードを会話の中にはさみますが、それも海外ではNGです。

相手の外国人からすれば「この人さっきから何ずっと謝ってるの?といった具合で、日本式のコミュニケーションスタイルの意図が理解されません。

このように、日本人としては丁寧な対応を心がけているだけでも、『過度の礼儀正しさ』はマイナスでしかありません。

会議に大人数で参加する


これまでの経験上、日本人は何かと大人数で会議をしたがる傾向があります。

会議のテーマにまったく関係ない人まで駆り出されたり、参加人数が多すぎて会議がグダグダになったり。

参加人数が3~4人で済むはずの議題に対して、フタを開けてみたら倍以上の8人もの参加者がいた…などという事が、以前勤めていた大手上場企業では何度もありました。

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人を集めれば良いと思ってる


集団行動の意識が強い日本人ですが、これも海外では失敗のもとになります。

海外は基本的に成果主義なので、会議でも『結論までの最短距離』を求める傾向が強いです。

そのような現場にウヨウヨと何人も参加されては、結局誰が何をするのか不明であり、海外では毛嫌いされます。

会議が終わるまで一言もしゃべらないような「あなた今日何しに来たの?」という人は、いただけません。

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ゾロゾロ参加しない


外国人は、「スペシャリスト」「意思決定者」など役割分担が完結・明確なメンバーによる効率的な会議を好みます。

働き方ヒント!

大事な会議に万全の体制で挑むために、精鋭者を集めてドイツ顧客との現地会議に挑んだ事がありました。当日の参加者は、顧客2名に対してこちら側は5名。完全にミスマッチです。その打ち合わせの終わりに、取引先のドイツ人が苦笑いしながらドイツ語で「次からはもうバスに乗って来ないでね」と耳打ちしてきました。これの意味は、「次回はこんな大人数で来ないでくれ」という事です。


こういった失敗例も、日本人的には「どんな質疑応答にも対応できるように」と準備した結果。良かれと思ってやった事が裏目に出たケースです。

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難しいとこ


大人数で参加する会議は空気感が希薄になる場合も多く、注意が必要です。

「いったん持ち帰る」の多用はNG

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会議で話し合われる内容を、検討課題として『いったん持ち帰る』行為。

慎重な対応を心がけるべく、会議の中で決断をせずに「持ち帰る」という選択肢を日本人はしがちですが、海外では極力避けましょう。


「いったん上に確認します


このような一言も日本ではよく聞きます。意思決定や明言を避けるために検討課題を保留したい気持ちはわかりますが、あまり多用すると相手の信頼を失います

会議の中で新しく出たテーマに対して結論が出ずに『持ち帰る』ことは当然考えられますが、多用するのはダメです。

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会議の意味ない


結果にこだわる外国人相手には、70%ほどの確証でも『やってみる』と回答をした方がいい場合もある。

そうしないと、最悪の場合「あなた達は今日何しに来たの?」と言われかねない。参加する人も、『ある程度その場で意思表示ができる人』である必要があります。

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夜遅くにメールする

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会議終わりや、打ち合わせのフォローアップを行う際も『日本式』には注意が必要。

日本はいつ何時でも仕事をして、夜遅くまで残業することが美徳とされがちですが…。欧米諸国には、そのような働き方を美化する文化はありません。


そのため、夜中にメールを送るなどの行為はやめましょう。

ここで言う夜中とは、『日本時間の夜中』という意味です。

コダモン
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わかる?


時差の関係で急務を要する場合は別ですが、それ以外ではするべきではない。

例えば、欧州の顧客を相手に日本から電話やメール、ビデオ会議で対応する場合は、日本は決まって夕方~夜の時間帯。欧州時間の朝8〜9時は、日本は既に夕方です。そのため、現地の顧客は日本人がその日のうちに大きなアクションを起こす事を期待しません。

働き方ヒント!

ドイツには午後4時などに帰宅する人もいるので、日本人が夜中まで頑張って対応しても、ドイツ側が「明日でいいや」と日をまたがせてしまう場合があります。特にそれが金曜日の場合は、平気で翌週に持ち越される事もある。頑張って対応したつもりが空回りするケースは多々あります。


日本人としては、「夜遅くまで働いて頑張っています!!」というメッセージを込めて遅くまで対応している。しかしそれは逆効果な場合もあるのです。

成果主義の海外では効率良く働く事が大前提なので、遅くまで働いて残業している人は『仕事ができない人』のレッテルを貼られる事もあります。


「おいおい…こいつこんな時間にまだ働いてるのかよ…」

そのように思われてしまう。もしくは…。


「こんな時間まで働いて…この会社のコンプライアンスは大丈夫なのか?」

そのように捉える外国人もいることでしょう。

コダモン
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逆効果


ワークライフバランスを重視する欧米諸国では、日本人の『勤勉な働き方』に代表される長時間労働は共感されない。

少しルーズなくらいが、ちょうどいいかもしれません。



いかがだったでしょうか?

個人の経験にも基づいて、ドイツと日本の両方で社会人を経験したドイツハーフがまとめてみました。

グローバルな環境でビジネスをする場合は、部分的に『日本式』のビジネスマナーから決別する必要がある。

国が変われば、考え方もビジネスマナーも変わるのです。

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