コダモンです。(@kodamon)
会社には、毎日顔を合わせる職場の人間がいます。
同僚や部下、上司など。
相手がどんなに嫌な人間であっても、会社員として組織の中で働くうちは彼ら/彼女らと一緒に仕事をしなければなりません。
シカトできない
企業の利益のために動き、その対価としてお給料をもらっているうちは働く相手を選べない。無理をしてでも協働しなければいけないシチュエーションもあります。
それでも…。
自分の働き方と職場の人間との『付き合い方』は変えられるのです。
『人間関係』は常に退職理由の上位!
職場の快適さに影響する要素として、まず、最初に挙げられるのは、人間関係であろう。退職理由や人事異動希望の理由としても、人間関係の難しさ、行き詰まりをあげる人が多いが、それほどまでに人間関係は、組織に属する人々の働きやすさを左右する。
(厚生労働省,こころの耳,「職場の快適さ」と「人間関係」の関係,2020年2月時点)
職場の人間関係が辛いまま嫌々働いていると、「会社に行くのが憂鬱…」「仕事が楽しくない…」という悩みが出てきます。
深刻な悩み
そして、それがストレスとなり心身に支障をきたす事さえある。
残念なことに、職場環境というものは実際に入社してみないとわかりません。
「面接では好印象だったのに、いざ入社してみたらブラック上司だった」
「周りの同僚とまったく合わない。一緒に働いているだけで気が重くなる」
こういったケースは、入社後に実際に働いてみてから判明すること。
転職活動をして給与も職務内容もベストマッチの「理想の仕事を見つけた!」…と思っても、結局働いてみたら職場の人間と上手くいかなかったというケースもある。
かなり複雑
慎重に就職先を探したつもりでも、そこで働いている人間の事までリサーチする事は不可能。会社員が仕事を辞めてしまう理由に『職場の人間関係』は多いです。
(厚生労働省,職業安定所の調査(平成26年5月),2020年2月時点)
ざっくり言えば、日本では4人に1人が職場の人間関係が理由で会社を辞めている。
…多くない?
職場の人間関係は、多くの会社員にとって大きな問題である事がわかります。
「職場の人間関係に耐えられない。でも…もしかして自分だけ??」
そう思っている人は、まず世間一般的に人間関係の摩擦は立派な退職理由だという事を知りましょう。
どの職場にも必ず人間関係の摩擦がある
「転職すれば人間関係がきっと解消される!」
そのように思う人は多いと思います。
転職して環境を変えることで、嫌な上司・同僚と『オサラバ』して人間関係をリセットする事。それは一見魅力的です。
しかし…。
転職先でも同じように人間関係で悩む可能性は少なからずあります。
新しい就職先が仮に有名なホワイト企業であっても、そこで実際に働く社員が全員ホワイトとは限りません。
色んな人が働いてる
人間関係が理由で転職したのに、むしろ転職先の方がヤバい可能性もゼロでは無い。
職場の人間関係と一口に言っても「ウマが合わない」「話が合わない」などの簡単なものから、暴言や暴力のパワハラ、セクハラ、残業の強要やいじめなどの『本当にヤバいやつ』まで、その原因は様々です。
(労働問題の窓口,パワハラの相談件数~厚労省データ,2020年2月時点)
職場で働く人間の性格や働き方が十人十色である以上は、そこには必ず「自分と合わない人」が存在します。
程度の差こそあれ、会社員として組織の中で働く上では人間関係の問題は決して無くならないのです。
しゃーない
あなたが『今』の職場の人間関係が嫌で辞めたら、『次』の職場でもきっとやっていけない。そういった通説がありますが、それはあながち間違っていません。
仮に「人間関係が嫌だから転職する」という事を何度も繰り返してしまうと、最終的には『無いものねだり』になってしまいます。些細な事でもすぐに働く環境を変えてしまうループにはまると転職時の印象も悪くなり、最終的に後戻りができなくなる事もある。
そのため、「上司が生理的にムリ」「職場の誰とも合わない」そう言って人間関係を理由に転職するのは良いのですが、転職先にはさらに大きな地雷が待ち受けているかもしれない…という事は肝に命じておきましょう。
地雷は踏みたくない
よほど転職経験が豊富な人でないと、そのあたりの判断は難しい。
早まった決断を下すのは危険です。
という訳で、まずは自分が置かれている状況から変えてみましょう。
まずは必ず『相談』をする!
「悩みを誰かに相談する」という、とてもシンプルで効果的な方法です。
あなたは周りに相談に乗ってくれる人はいますか?
職場の人間関係がこじれたら、その問題を一人で抱えずにまずは家族や友人に悩みを共用してみること。
それだけで、だいぶ変わります。
憂さ晴らしも兼ねる
職場での困りごとや愚痴など、全てをぶちまけてストレスを発散させる事で案外スッキリしてしまう事もあります。
逆に、自分の会社以外の職場事情や苦労話を知る事で「ひょっとしてまだマシな方…?」と思える事もある。
日本の大手企業に勤めていた時、職場の古いしきたりやダメ上司の思考停止な言動にホトホト疲れていました。そんな暗黒期をなんとか乗り切れたのも、仕事終わりや週末に話せる友人がいたから。食べて、飲んで、しゃべって。ストレスを発散させる事で、何とかふんばる事ができたのです。
自分の場合は最終的に4年半で辞めましたが、当時嫌だった上司も途中で異動になり、辛いながらも「耐えた甲斐があった!」と思えた時期がありました。
一旦続けてみるのはアリ
このように、『会社の外』でストレスを発散させる事で、職場の嫌な人間関係を乗り切るモチベーションになります。
人間関係をコントロールしてみる
コミュニケーション能力が高い人であれば、自分から積極的に『人間関係の改善』に取り組めるでしょう。でも、それができない人も当然います。
そのため、職場の人間関係に困ったらまず自分に対する周りの行動を変えさせる努力をしてみましょう。
周りを変える…?
その方法の一つが、仕事を断ってみることです。
仕事を断る事で、それに付随する『人間関係の問題』にもテコ入れができます。これがなぜ効果的かと言うと、職場の人間関係は必ず『仕事ありき』で存在するからです。
中には用も無く話しかけてくる人もいますが、同僚や上司との接点は基本的に業務を通すことで発生します。
仕事を断るという事は、『やりたくない仕事』『面倒な仕事』を断るという意味ではありません。あくまでも「自分の仕事だけに集中しよう!」という意味です。
日本の職場には、どうでもいい仕事がたくさん転がっています。
先輩後輩の上下関係や職場独自の慣行・ルールのせいで、若い社員が特に『被害』を受けやすい。
- 「他に頼めないから」という理由でまわって来る仕事
- 年配社員が楽をするために年下社員に押し付けて来る仕事
- 「お前が一番若手だから」などの理由で発生する仕事
これらは、ひょっとしたら本来やらなくてもいい仕事なのかもしれません。
心あたりはありませんか?
ドキッ!!
これらの仕事を請け負っても感謝すらされないでしょう。
それに加えて、そういった追加業務を通して無駄な人間関係も増やしてしまう。結果気に、仕事を断らないことで悪循環になってしまうのです。
仕事を必要最小限に抑えることができれば『人間関係』も減らせるはずです。
仕事を何でもかんでも引き受けると「あの人は仕事を断らない」「あの新人に任せよう」という共通意識が職場に生まてしまいます。職場の人間があなたをコントロールしている状況です。これでは人間関係のストレスは無くならない。その状況に『待った!』をかけるために、仕事を断って選択肢を増やすのです。
仕事を断ることで、変化がもたらされます。
「そもそも上司がコワいのに、仕事を断るなんてとんでもない…!」そう思う人もいるかもしれませんが、安心してください。
あなたが断るのは、『本来自分とは関係の無い仕事』だけです。
「やりません」と伝える事は勇気が必要ですが、あなたは何も悪い事をしていない。
正義はこちら側にある
1度でも仕事を断る事ができれば、後は自然の流れに任せましょう。
「あの人に頼んでも断られるよなぁ…」「あいつは仕事を断るから面倒だな…」そういった印象を相手に持たせる事で、人間関係の摩擦が減る事を実感できます。
距離が置ける
一見ネガティブな行動にも見えますが、職場の人間関係のストレスのせいで自分がボロボロになるよりは100倍マシなのです。
仕事を断る事でさらに人間関係にヒビが入らないように、上手に仕事を断る方法も学びましょう。
自分の行動を変えてみる
「上下関係」「嫉妬」「出世競争」「弱い者いじめ」など、人間関係を悪化させる原因は、職場にいくらでも存在します。
その中で、こちらに非があるという事も十分に考えられます。
人間関係の摩擦が『自分発信』で起きてしまっている可能性もある。
自分が悪者?
しかし…。
仮にそうであっても、『自分を変える事』はおススメしません。周りを気にし過ぎて職場に合わせて働くという事も、結局はストレスになるからです。
それでも「自分を変えたい!」という事であれば、今までとは違う行動をしてみるといいでしょう。
苦手な相手にも笑顔で挨拶してみる
「自分が苦手な人と隣同士で、一日中同じ仕事を一緒にしている」
「直属の上司と合わなくて、毎日説教ばかりされる」
そのような状況も、もしかしたらあなたの行動を変えてみることで改善されるかもしれません。
例えば、「○○さん、おはようございます!」と苦手な相手にも笑顔で挨拶してみること。
あなたが苦手だと思う相手は、あなたに対しても何らかの苦手意識を持っています。
そのため、あえて自分から歩み寄ってみるのは一つの効果的な手段です。
目の前の仕事に全力で取り組んでみる
職場で『仕事だけに集中する人』になるのも、一つの効果的な方法です。
プライベートと仕事の線引きが曖昧になりがちな職場において、上司・同僚との間に距離を置くこと。
もしくは、仕事を通して自分に対する評価を上げること。
これらを通すことで、周りの自分に対する『見方』が変わります。
人間関係の摩擦に関して「やっぱり自分の勘違いだった」「意外とすんなり打ち解けられた」そのように再認識できるケースもあります。
本当に無理なら「逃げるが勝ち」
社内の異動も期待できず、人間関係の問題が長期的に解決できない職場なら…スパッと辞めてしまうことも大事な選択肢です。
仮にパワハラやセクハラを受けている場合は、自分の心身を守るために早急に決断する。どうしようもないほどダメな職場と人間関係からは、さっさと逃げましょう。
人生は一度きりです。
ダメ上司に付き合わされて毎日夜遅くまで残業したり、『飲み会の幹事』『買い出し』『そうじ』『コピー』などの雑務をすること。このような失われた時間は戻って来ません。高圧的な上司や職場の同調圧力などが原因で心が折れそうだったら、転職も考えましょう。
合わない上司に忖度してヘコヘコしたり、生理的に無理な人間と一緒に仕事をすることはとても辛いです。
そのような職場の人間関係を耐え抜いても、あなたの頑張りに対する対価は『毎月の給料』だけ。
誰も褒めてくれないし、人間関係が理由であなたが心身に支障をきたして潰れてしまっても…。会社側は知らん顔。
耐える価値ある…?
ましてや、あなたのストレス要因である上司や同僚は、本来は赤の他人。
ガミガミ説教ばかりしてくる人や、社内いじめをしてくる人。みんな『仕事』がなければ絶対に関わる事がない、あなたの人生には何の接点も無い人達です。
そんなものに時間と労力をかけるのは無駄です。本当に苦しくなったら、その場からさっさとオサラバしましょう。
ストレス社会と言われる日本の職場には、理不尽な上司や様々なハラスメント、社内いじめなどがたくさん存在します。誰もがストレスまみれで働いているので、その『はけ口』として部下や同僚をいじめる害悪な人間が少なからず存在する。
そのような底辺の人間関係の争いに精神をすり減らして付き合う必要は無い。
絶対ナイ
職場の人間関係が本当に無理になったら、そこから逃げること。
それは、決して恥ずかしい事ではありません。
『職場の人間関係』は、日本の社会人が会社を辞める時の深刻な理由の1つ。転職という選択は、場合によっては最適な決断かもしれないのです。
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