一生同じ会社で働く事は素晴らしい?『働かないおじさん』とは

man-person-relaxation-steps 就職と転職


コダモンです。(@kodamon)

日本の会社にはいまだに終身雇用年功序列の名残があります。

世間一般的に見ても、新卒で正社員として入社した会社に定年まで勤めることが『良し』とされる傾向がある。


転職という”リスク”を取らず同じ会社に勤めていれば、勤続年数を重ねるだけで「定期的な自動昇給」「ある程度の出世」などが約束されます。

そして、それが安定した生活につながると考える人も多い。

定年まで同じ会社で働き続けること。それはリスクの少ない素晴らしい事なのでしょうか?

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転職者は増えている!

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まずは、現在の日本の社会人の転職状況をざっくり見てみましょう。

総務省統計局の調査によると、日本の転職者数は2010年の283万人から毎年増え続けています。

2019年の日本国内の転職者数は過去最多でした。

過去1年間の離職経験者のうち、就業者(転職者)数は2019年平均で351万人でした。

(総務省統計局,労働力調査(詳細集計)2019 年(令和元年)平均,2020年6月時点)


世代別の差こそあれ、一昔前に比べて『転職』は日本の社会人にとって身近なものになっています。

コダモン
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転職者は増えてる


転職者が増えているという事は定年まで同じ会社で働く人も年々減っているという事。

このような流れは、少子高齢化や人口減少などの背景もさることながら、ビジネスのグローバル化やAIの普及を考えれば当然とも言えます。

しかし…。

転職者が増えている理由の1つに、日本企業の終身雇用制度の崩壊があります。

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終身雇用と年功序列は過去のもの


昨今の日本は、某大手自動車メーカーの社長が「終身雇用は難しい」と断言するなど大きな転換期を迎えています。

終身雇用は、企業が倒産さえしなければ定年まで雇用され続けるという日本企業独特の慣行です。


一昔前までは、会社員として民間企業で働く人々はみんな「一生会社に面倒を見てもらう」という前提で働いてきました。仕事がどんなに大変でも、人間関係がストレスでも…会社にずーっとしがみついて最後に退職金をガッポリもらう。

そのような『常識』が、終身雇用がなくなる事で根底から覆されます。

今でも大手企業に入社する事で「一生安泰!」と考る人はいますが、昨今の日本は有名なグローバル企業ですらリストラを行う時代です。

コダモン
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安定はもうナイ


自分は4年半ほど日系の大手上場企業に勤めていましたが、会社を辞めた時に「もったいない」「せっかく大手に入社したのに」などと周りから言われました。

日本で働く人の意識の中には未だに『終身雇用』が存在するので、大きな会社に入ればとりあえず安心・安全だと考えている人が多いのです。

働き方ヒント!

少子高齢化や企業間競争のグローバル化、働き方改革などにより日本の働き方は確実に変わりつつあります。終身雇用の崩壊により「会社を辞めないこと」のメリットが減り、社員は会社に頼れなくなる。勤続年数を増やしたところで安定は約束されず、会社員はキャリア形成の中で『転職』を常に意識する必要があるのです。


ちなみに、終身雇用の制度は基本的に年功序列とセットで考える必要があります。

要するに…。

  1. 新卒一括採用で入社したら会社は長期的な目線で育成してくれる!
  2. 会社を辞めないで勤続年数を伸ばせば自動的に昇給して出世する!
  3. 大きなミスをせず息長く会社に残れば退職金をゲットできる!


…このような仕組みや恩恵によって、これまでの日本では会社員が上手に企業から囲い込まれていました。

同じ会社に長くいれば地位や給料が上がるため「自分は偉い」と勘違いする人もいますが、基本的には会社を辞めないことのメリットが大きかった。

結果的に「転職は無意味!」「転職はリスク!」と考える人が多かったわけです。

コダモン
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社員が辞めない仕組み


自分が以前勤めていた日本企業にも、終身雇用の恩恵に授かろうとして会社に人生を捧げるように働く人はたくさんいました。

新卒で入社してから勤続ウン十年のベテラン社員たちは、みんな毎日遅くまで残業して”会社に貢献”していた。


そして、そのような社員の中には『働かないおじさん』もいたのです。

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『働かないおじさん』はなぜ存在する?

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あなたの職場に『働かないおじさん』はいますか?

毎日何の仕事をしているか不明で、なぜ出社しているのかすらわからない…そのような人の事です。

例えば、次のような項目が当てはまる人:

  1. 毎日仕事をしているふり/ネットサーフィンをしている
  2. 明らかに仕事がないのにダラダラ残業している
  3. 新聞を読んだり居眠りをしたりする
  4. 仕事の生産性が非常に悪く、逆に周りの仕事を増やしている


『働かないおじさん』の定義は存在しませんが、自分が以前働いていた大手上場企業には「この人毎日何してんの…?」と疑問に思う年配社員が数名いました。

コダモン
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不思議な存在


大きな仕事を任されているのを見た事がないし、忙しそうにしている様子もない。それなのに頻繁に残業をしたり、1日に何回もタバコを吸いに行ったりするオジサン達。

部署内に居場所がなく申し訳なさそうにしている人もいれば、堂々と居眠りをする人もいる。その姿は様々です。

『働かないおじさん』の存在は終身雇用の名残です。勤続年数と共に給与も上がってきた人は生産性と賃金が合わないケースが多々あります。


若い世代の働き方についていけず、ビジネスのグローバル化などの激しい変化に対応できない。これまで長年社内で培った経験を活かす事もできず、新しい事を学ぶモチベーションもない。

そうやって出来上がった『働かないおじさん』ですが…今後の日本では存続が難しくなるでしょう。

働き方ヒント!

終身雇用や年功序列は日本人の民族性に合った制度と言われメリットもありましたが、今後は欧米諸国のような実力主義に近づきます。企業はこれまで年配社員に対して契約の見直しや異動などを通して『雇用を維持すること』に尽力してきましたが、そのコストは生産性につながらないと捻出できない。スキルで貢献できない人材はコストカットの対象になるでしょう。


一概には言えませんが、「会社が一生面倒を見てくれる!」と勘違いして会社にしがみついてきた結果が『働かないおじさん』の存在です。

コダモン
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終身雇用はもう無いのに


これからの日本では、転職を意識しないで会社員を続けることはリスクだと言えるでしょう。

企業業績が落ち込む会社も多い中で、『働かないおじさん』などは真っ先にコスト削減の憂き目に遭うかもしれません。

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生産性が問われる


終身雇用がなくなれば「一生ここで働く」という事を会社は保証できなくなる。

そのため、安定的な会社員生活を送るためには需要のある人材になる事が必要不可欠です。

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需要のある人材として働くこと


『働かないおじさん』にならないために、会社にとって必要な人材になりましょう。

これは、おじさん世代だけでなく若者にも言えることです。

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他人事ではない


1番手っ取り早い方法は、人材が不足している仕事に就くことです。もしくは、市場が拡大している分野に目をつけること。

2016年のIT産業(情報通信産業)の市場規模は94.4兆円で、全産業中最大です。

(総務相,平成30年版情報通信白書,2020年6月時点)

IT業界は市場が大きいだけでなく、その需要の高さに対して十分な人手が確保できていない人手不足が進む分野です。

経済産業相の調査によればIT人材は需要が供給を上回り続け、そのギャップは2030年には79万人にまで拡大すると言われています。

(経済産業省,IT人材需給に関する調査,2020年6月時点)

これらの分野の職種、例えば「プログラマー」「システムエンジニア」などは今後も当面は就職・転職に困ることはないでしょう。

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外国人も多く登用されてる


これらの分野や職種は人手不足により息長く一定の需要が見込まれる。社会人をしつつプログラミングスクールに通うなど、その職業に就くための選択肢の幅も広いです。

また、語学のスキルも引き続き需要が見込まれます。日本企業にはいまだに「英語が苦手」という人が多いので、公用語の英語をはじめ外国語のスキルに長けている人材はグローバル企業において重宝されるでしょう。

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一生同じ会社で働くことは美徳ではない


いかがだったでしょうか?

一昔前までは「定年まで同じ会社で働き続ける」ということが良しとされていましたが、今後は確実に難しくなるでしょう。

終身雇用や年功序列の制度が衰退する中、会社は一生社員の面倒を見ることができなくなるという事を常に考慮する必要があります。

内閣府の『年齢階級別の転職割合(2016年末)』によると、定年(60歳)まで1度も転職経験のない男性正規社員の割合はおよそ32%です。

(内閣府,多様化する職業キャリアの現状と課題(第1節),2020年6月時点)

現在は、およそ3人に1人が実際に「一生同じ会社に勤めている」と言えます。

しかしながら、これはあくまで古い世代の人達の数字。終身雇用がまだ現実的だった時代から会社員をしていた人達がメインです。その中には、『働かないおじさん』のまま定年を迎えた人もいる事でしょう。

今後の日本社会では、転職経験のない会社員の数は確実に減ります。

企業にとって必要な人材であり続ける事で、転職をせずに同じ会社に居続けることは可能かもしれません。

それでも…。

一生同じ会社で働き続けること自体は、素晴らしい事でも何でもないのです。

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