コダモンです。(@kodamon)
ドイツの大学を卒業して、日系の大手企業で4年半ほど働いていました。
その会社は都内の一等地に本社をかまえるグローバル企業だったので、職場は都内の中心地だった。
当時は、入社前から「都心の通勤事情がヤバい」と聞いていたため、毎朝の通勤ラッシュを避けたかったドイツハーフは迷わずに徒歩通勤を選択。
1Kの狭い部屋に住みながら、毎日30分くらいかけてトコトコ歩いて通勤していました。
19平米で家賃8万円
徒歩通勤は苦ではなく、むしろ毎朝の通勤のおかげで頭も身体もシャキッ!と『仕事モード』になりました。
雨が降っても、雪が降っても。当時は電車に乗るよりも徒歩での通勤にこだわっていたのです。
その理由は、都内の満員電車が絶対に嫌だったから。
アレで毎日会社に行くのは…本当に辛い。
ドイツからの出張で久しぶりに満員電車に乗る
トータルで4年半ほど勤めた会社を辞めた後、ドイツ企業に転職しました。今は、ドイツで気ままにサラリーマンをしています。
転職して半年ほど経った時に、日本へ出張する機会がありました。
グローバルな営業職なので海外へ出張することは多いのですが、日本へ行くのは珍しい。1週間ほどの滞在で、顧客訪問や社内打ち合わせがメインの出張です。
そして…。
出張2日目の、とある顧客訪問の日。
午後から始まる大事な打ち合わせを控え、早起きをして資料にも目を通して…「よし、準備万端!」勇んでホテルを出るまでは良かった。
新幹線に乗るために東京駅に向かう電車に乗ったのですが…。
そこで久しぶりに経験した満員電車に、マジでひきました。
必ず混雑する都内の電車通勤
先ほども言いましたが、日本に住んでいた時は通勤ラッシュを避けるためだけにわざわざ徒歩圏内に部屋を借りました。
その時の自分の決断を、今回の出張で再認識させられたのです。
日本の満員電車はマジでヤバい。
シャレならん
日本生まれで日本育ちのハーフなので、満員電車はこれまでの人生の中で何度か経験していました。
都内の怒涛の通勤事情も、よく知っています。
それでも、海外を10年以上経験してきた身から言わせてもらうと…。
都内の通勤ラッシュの満員電車は異常。
アレは、もう普通じゃない。
実際に毎日満員電車に揺られて通勤している人は大勢いるわけですが…みんなどうやってあのストレスに耐えてるの?
久しぶりの満員電車は、自分の想像よりはるかにキツかったです。
ラッシュ時の混雑具合は異常
まず、電車に乗る前からホームが通勤と通学の人でごった返しています。
ホームに入ってくる電車に目を向けると…外から見てもわかるほどの混雑具合。
一瞬ためらうけど、乗るしかない。
…行くっきゃない
周りの人にぶつからないように気をつけながら車内に入ると、既に列車内は『行き場』がない状態。
ドアを背にして入ったところから、後続の乗客にギュウゥーーッ!と押し込まれて車内へ。
吊革につかまりたくても、後ろから横からドンドン押されて…つかまる手の位置が定まらない。
カバンを持った手も、周りの人の間にはさまってカバンごと持っていかれそうになります。
慌ててカバンを引き寄せたら、その動きがちょっと強引になってしまい…。周りの人に露骨に嫌な顔をされます。
わざとじゃないよ
電車に乗ったばかりなのに、ドアが閉まって走り出す頃には車内はもうパンパンです。
乗車率は、もう既に200%近い状態。
- 100%: 定員乗車
- 150%: 広げて楽に新聞が読める
- 180%: 体が触れ合う程度
- 200%: 体が触れ合い相当な圧迫感がある
- 250%: 電車が揺れるたびに身体が斜めになって身動きができない
(国土交通省,混雑率の推移 – 混雑度の目安,2020年3月時点)
隣に立っている人の顔は、自分の頬に相手の鼻がくっつきそうなほど近い。鼻息を感じられるくらいの近さです。
かんべん
前に立つ人の後頭部も、距離的にはもう自分の目の前。
しかも、この日は夏の猛暑。
駆け込み乗車でダッシュして来たばかりの、蒸し蒸しのオジ様の芳ばしい香りが、むわぁ〜っと車内に漂います。別の意味でキツイ。
フローラル
そして、電車が揺れるたびに、どこからともなく『人の身体の重みの波』が押し寄せてきます。
車内でどこにもつかまれていない、棒立ち状態の人たちの重みです。満員の車内なので、大半の人が吊革につかまる事を諦めて電車の動きに身を任せている。
その重みがのしかかってくる度に、吊革につかまった自分の腕がちぎれそうになります。
立っている位置を確保するのも、やっとの状態。もうこの時点でクタクタなのですが…。
こんなものはまだまだ序の口だったのです。
修羅場と化す満員電車の車内
次の停車駅から、さらに人が乗ってきます。
おいおいおい…
(さすがにもう入らないだろう…。だってもう超満員だし)
…とタカをくくっていた、次の瞬間…!
背中から無理やり乗車してくる人たち。
これにはマジでビックリした。
なんかもう、匠の技にも見えました。
車内はもう既にパンパンなのに、それでもドアの上部につかまりながら、おしりと背中をドア付近の乗客に押し付けるようにして乗車してくるのです。
閉まるドアが、彼らの顔面すれすれにプシューッと閉まります。
これ命がけだろ…
そんなベテラン通勤者たちが乗り込んできた車内は、さらにギュウギュウ。体感で乗車率250%くらいの車内には、もうどこにも逃げ場がありません。
車内は『窮屈』というレベルを超えて、『苦しい』状態。
「イタタタ…」という、か細い声が近くから聞こえて来ます。
大丈夫かコレ
この時点で、車内の密度がピークに達したも同然。
もう吊り革につかろうとしても無意味。
電車が揺れるたびに、人の動きに身をゆだねるようにただただ圧せられるだけです。
自分の周りに立っている人との距離感はさらに近い。気まずいし不快。
(何が悲しくて朝からオッサンとスキンシップ取らなきゃいけないんだ?)
マジでやだ
自分は、今回出張で日本に来ている。さらに、今日は取引先との打ち合わせのために運悪く満員電車に居合わせている。
でも…。
今ここにいる会社員は『毎日』こんなヤバい状況で出勤している…!
可哀想というか、悲しいというか。
何とも言えない気持ちになるけれど、電車は走り続けます。
満員状態でガタンゴトン走る電車の車内は、息苦しさと痛さと不快感の塊。狭いところに押し込まれて身動きすらできない状態。
周りの人のイライラが伝わってきますが、こっちだって超絶イラつきます。
マジでストレス
右から、左から、後ろから。全方向から容赦なく『ぶつかり』があるのです。それでも、混み過ぎて自分の力ではどうにもならない。
遠くの方から「いてーなっ!」みたいな声も聞こえてきます。
殺伐とした中にも、乗客全員のイラつきが混ざって…。なんとも言えない車内の険悪な雰囲気。ストレスレベルも頂点に達します。
もう自分の身体のどの部分が、相手の人のどこに触れているかもわからない。周囲への気配りをしている余裕なんてありません。
女性客も乗っていたけど、どれだけツワモノなのだろう。
自分はガタイに自信があるけれど、満員電車のフィジカル的なストレスは、本当にキツイものがありました。
これを毎朝!?
東京駅に着く頃には、もうヘロヘロでした。
満員電車での通勤はストレスでしかない
都内の通勤ラッシュの混雑率は、常軌を逸しています。
でも…。
海外に長年住んで、ドイツで会社員をしてみて、都内の通勤ラッシュが『ありえない』と改めて気付かされました。
久しぶりの日本で、たった一回満員電車に乗っただけなのに…そのストレスは尋常じゃなかったです。
考えられん
会社員のみなさんの中には、「できれば満員電車に乗りたくない…」と思いながら、致し方なく毎朝の出勤レースに参加している人が大勢いるはず。
(都道府県別統計とランキングで見る県民性,鉄道通勤・通学率,20203月時点)
しかし、これでは会社に着く前に消耗する。
満員電車のせいで、仕事を始める前から既に心身への負担が尋常じゃない。
久しぶりに日本の満員電車を経験したわけですが、自分だったら…。
満員電車で通勤するくらいなら転職or引っ越しをする!
大げさな話ではなく。本音です。
本当にツライ
無理だと断言できるからこそ、通勤事情を考慮した職探し・部屋探しをします。
「おおげさ!」「忍耐がない!」とか言われそうですが、忍耐の精神みたいな根性論で満員電車に人生を棒に振りたく無い。
それほど、通勤ラッシュのストレスはヤバい。
「ストレス大国ニッポン」の異名は、満員電車や都内の通勤事情からも来ています。
某議員が「満員電車ゼロ」を公約にしようと試みた時期もあったらしいですが…実際に都や国レベルでの対策が必要だと思います。
「満員電車は日本の風物詩」と思われている傍ら、毎日心身を消耗しながら満員電車で通勤している人がいると思うと…いたたまれない気持ちになります。
何とかならんのか?
「ジャパンで有名なクレイジーな満員電車に乗ってみたゼ! HAHAHAー」とネタにする外国人がいるほど、日本の満員電車は普通じゃない。
グローバルスタンダードでは到底考えられない辛さです。
満員電車でのストレス出勤が、今日も会社員を消耗させています。
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