コダモンです。(@kodamon)
日本の大手企業に勤務していた時は、スーツ着用がデフォルトでした。
みーんなスーツ
しかし…。
ドイツでドイツ企業に転職したら、社員の服装の自由度が全然違ったのです。
日本は「とりあえずスーツ」
こんな記事を見かけました:
「クールビズの季節も『就活黒スーツ』は異常だ」(東洋経済オンライン,2020年2月時点)
日本の夏は猛暑です。サラリーマンにはツライ時期。
湿気も高くジメジメなので、ジャケット下のシャツが肌にベターとくっつく。
しんどい
カジュアルでさえ日本の夏は大変なのに、スーツは本当にキツイ。
それなのに、記事の中では3社に1社しか学生にクールビズを推奨していないという衝撃の事実が掲載されていました。
真っ黒なリクルートスーツを夏に着るのは地獄です。(着たことはないけど)
汗だくでの就活行脚。
お気の毒
また、記事の中にはこんな学生コメントもありました:
「クールビズ推奨と書いてあったため、ネクタイをせずに選考に参加したところ、次の選考ではネクタイをしてくるようにと面接官に言われた」
思考停止で、古い考えのまま時間が止まっている日本の会社はたくさん存在します。
「社会人はスーツが常識!」そう思っている人も多い。
では、海外の会社員はどのような服装で出勤しているのでしょうか?
同じ会社員でも海外は服装が自由!
ドイツとのハーフとして、日本とドイツの両方で社会人をしてみました。
日本では日系の大手上場企業に4年半勤めていました。当時は、都内の大きな本社でせっせと社会人をやっていた。
そこで働いていた人は100%スーツでした。カジュアルな服装やラフな格好をした人は1人もいない。オフィスで見かける同僚も上司も、みんなスーツ。
あと革靴
いわゆる『クールビズ』がOKだったのでネクタイは無着用でしたが、基本的には日本のどこのオフィスでもよく見る光景です。ただ単に『とりあえずスーツ』というスタイル。
その会社ではドイツで駐在員としても働いたのですが…。
ドイツでは服装とスタイル自由でした。
ポロシャツで出勤する人もいれば、Tシャツにジーンズ姿でオフィスに来る人もいた。靴もスニーカーを履いて出社する同僚が多かったです。
ドイツのオフィスでは内勤であれば社員が各自の判断で服装を決め、営業などの外勤であっても顧客訪問などに合わせて臨機応変に『正装』をします。社内では基本的にカジュアルで過ごすためとてもリーズナブルです。
普段はカジュアルな服装の同僚が、たまにパリッとスーツ姿で出勤してくると「おっ! 今日はお客さんの所に行くの?」という会話が生まれたりします。
カジュアル出勤がデフォルト
各々がスケジュールと照らし合わせながら、オフィス勤務の時は仕事をしやすい格好で出社する。そうすることで業務の効率も上がるのです。
ドイツの職場で見たオドロキの服装
ドイツのオフィスで実際に経験したラフな格好ベスト1を発表します。
その服装を見た時は、ビックリして思わず二度見した。
それは、なんと…。
アロハシャツに短パンとビーチサンダルでした。
ファッ!?
本当にツワモノがいたものです。
確かにその日は夏の暑い日だったけど…ビーサンとは。
廊下ですれ違った時、思わず二度見しました。
その彼はエンジニアだったのですが、さすがに後日上司から服装を注意されたそうな。
国と文化が変われば、そこで暮らす人々の習慣や考え方も異なります。
同じ社会人で、同じサラリーマン。それでもドイツと日本の違いは大きく、海外特有の『多様性』を肌で感じることができます。
職場の服装もそうだけれど、働き方にもそれがハッキリと出る。
ドイツ人は学生の頃からとにかく『個性』を育む教育を受けます。ドイツに集団行動はなく、学業も仕事も全てが自己責任というなかなかシビアな環境です。職場で求められるのは『結果』だけであり、その『過程』の一部である会社の服装などはあまり重要ではないのです。
自由なのは、服装だけではありません。
ドイツでは、無精ヒゲを生やして出勤する人も普通にいます。髪の毛をカラフルに染めている人もいるし、ピアスだらけの人もいる。
役員クラスの人間でさえも、ポロシャツで出勤しているのを見かけた事があります。
「今日はお客に会わないから」「楽な格好で働きたいから」そのような、ある意味当然の理由でドイツ人は働きます。
各自の判断に委ねられる
欧州のビジネスの現場はシビアです。最適な結果を出すために、効率的に働くために働きやすい格好で働く。
『クールビズ』などという言葉も、ドイツには存在しないのです。
日本でも外資系企業は服装が自由?
日本企業を4年半で辞めてドイツ企業に転職しました。
そのドイツ企業でも、もちろん服装は基本的に自由。
内勤でバックオフィスの部署は、スニーカーにデニム、Tシャツというラフな格好の人も多い。
カジュアル
その中には、シャツの袖からタトゥーが丸見えの人もいます。これもドイツでは当たり前のことなので、社員の個性に対してとやかく言う人はいません。
ドイツに本社を構えるその企業では、ホワイトカラーの従業員のほとんどがスーツ以外のカジュアルな服装で出社しています。
ネクタイを締めてスーツで出勤しているのは偉い人だけ。ビジネス会食やトップ同士の打ち合わせが頻繁にある人たちです。
スーツの方が珍しい
そのドイツ企業には、日本法人(日本の子会社)があります。
いわゆる外資系企業ですが、その職場はドイツの影響もあってか日系企業よりは自由な社風といったところ。
働いているのは当然日本人が多いですが、海外企業特有のサバサバした雰囲気があります。
日本人社員もスーツ以外の人が多く、少しだけ『ドイツの雰囲気』があります。
外資系っぽい
その社風が社員の服装にも反映されていて、エンジニアなどはスニーカーにポロシャツなどで出勤していました。
イヤホンをしながらパソコンに向かって何やら設計している人も。音楽を聴きながら仕事をしても、文句を言われない程度の自由さです。
それでも、そこはあくまで日本です。社内には日本人の人事がいるので、もさもさ生えたヒゲやサンダルなどにはNGが出る模様。
日本の外資系企業の自由度は、海外と日本企業のちょうど中間といったところでしょうか。
服装まで「周りに合わせる」日本の職場
真夏でも、汗だくでスーツを着る日本の会社員。
そして、ただでさえ大変な就職活動を、暑っ苦しいリクルートスーツを着て頑張る就活生たち。
「服装は自主性に任せている」と言いつつも、実際にクールビズで就活をする学生は少ないというのが現状のようです。
日本企業の多くはは年功序列の賃金システムのもと『社員が辞めない事』を前提に経営されています。
同じ会社に何十年も勤めて、大きな失敗をしないように気を配りながら、みんな周りに合わせながら働いている。そして、その流れはちゃんと就職活動に反映されている。
- 「面接にクールビズはOK?」
- 「ノーネクタイでも選考に影響はないの?」
- 「カジュアルOKの説明会って…本当に私服で行っていいの?」
そんな細かいこと…いちいち気にするのはやめましょう。
自分の考えでいこう
社会人の大事なスタートを、クールビズやらリクルートスーツやらどうでもいいことを気にして『型にはまること』から始めてはダメ。
常識の範囲内で『自分』が思った通りに行動すればいい。
日本では当たり前と言われるマナーやルールを疑問に思ってみる事は意外と大切です。
そういった意味では、私服勤務や『服装自由の会社』を条件に就職先を選ぶのも大いにアリなのです。
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