日本に外国人が必要な理由|少子化はなぜヤバい?

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コダモンです。(@kodamon)


珍しく緊急で記事を書いています。


2023年3月という今日この頃。


なんと…。


2022年の日本の出生数が80万人を下回るという衝撃のニュースが飛び込んできました。


日本の2022年の出生数は統計開始以来最小の79万9728人。一方で死亡数は158万人を超え過去最多を記録しました。

(厚生労働省, 人口動態統計速報(令和4年(2022)12 月分), 2023年3月時点)


過去最小の出生数を何年も連続で更新し続けている日本。


かれこれ10年以上も前から死亡数が出生数を上回っています。

 

コダモン
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相当ヤバい


この状況が何を意味するのか?

このままでは日本はどうなってしまうのか…?


マジメに考えてみます。

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日本の少子化と現実

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結局のところ少子化はなぜヤバいのか?

いまいちピンと来ない人もいるでしょう。


少子化が進むと次のような影響が出ます:

 

  1. 労働人口・生産年齢人口が減るため経済の活力にマイナスの影響が出る
  2. 労働人口一人あたりの年金・医療費など社会保障負担が増加する
  3. 労働力が不足する



要するに…。


子供が減ると将来の働き手も減る!


働き手が減ると経済成長が鈍化して税収も減る!


少ない働き手では年金や医療費を負担し切れない!


ということ。


少子化や人口減の影響は計り知れません。


身近なところでは、子供が減ることで地域の祭りやイベントが減る。過疎地の人口減少は、防犯・消防などの住民活動においても障害になるでしょう。


日本はここ10数年来「人が生まれる数」よりも「人が死亡する数」が圧倒的に多く、このまま対策をしなければ多方面で負の連鎖が始まると言われています。


しかしながら、「じゃあ今後日本はどうなっちゃうの?」という問いに対して具体的な答えはありません。政府にとっても未知数な部分が多いのです。

 

人口急減や高齢化の進行は、経済へ与える影響が非常に大きいと考えられる。日本が直面する状況は、過去に例のない新しい事象である。

(内閣府, 人口・経済・地域社会をめぐる現状と課題, 2023年3月時点)


ちなみに、厚生労働省によると日本の年金制度は「少子高齢化を見越した仕組み」を導入しているため、持続可能だとしています。


長期的な財政の仕組みにより「現役世代の負担が過大になることを防ぐ」とも豪語している。

 

コダモン
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本当に…?

 

ただし、国が国民に対して「年金制度は持続的で安心!」と宣伝するのは当然です。仮に真実でも、不安を煽るような情報はわざわざ拡散されません。


そのため、日本の少子化の本当のヤバさを知るには別の角度から物事を見る必要があります。


まずは子育てのモチベーションの1つである児童手当を見てみましょう。

子育ては罰?お粗末な日本の児童手当

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令和2年度の閣議決定によると、日本は基本的な目標として希望出生率1.8の実現を掲げています。

「令和の時代にふさわしい環境を整備し、国民が結婚、妊娠・出産、子育てに希望を見出せるとともに (中略) 希望するタイミングで希望する数の子供を持てる社会をつくる」

(内閣府,少子化対策大綱,2023年3月時点)


日本で出生率を1.8まで上げるということは、単純に考えると1984年当時のレベルまで持ち直すというと。


まさに「言うは易く行うは難し」で、これまでの推移を見ると相当厳しいです。


日本は過去様々な少子化対策が行ってきましたが、それらのほとんどが失敗だったと言えます。

 

コダモン
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残念な結果ばかり


身近なところでは、2022年の10月から高所得者の児童手当が廃止されたというのが記憶に新しいです。


高所得者というのは当然納税割合が高く社会貢献度が高いです。それなのに、「子育て罰」のように支援から外される。


海外からの高度人材も児童手当をもらえず、また一つ日本で働くことの魅力が減ります


ちなみに日本の児童手当は月々3歳未満が15,000円、それ以降は中学卒業まで10,000円が支払われます。(所得制限限度額以下の場合)


実はこれ、そもそも全然高くないです。


参考までに、同じ先進国であるドイツと比較してみましょう。


ドイツの児童手当は月々250ユーロで、およそ35,000円。(1ユーロ/140円換算時)


しかも、ドイツの児童手当給付には所得制限がありません


さらに言えば、日本では満15歳までのところドイツでは満18歳まで手当が支給される。

ドイツに居住している子供を持つ家庭全てが子供1人あたり毎月35.000円ほどの支援を受けられるのです。


仮に子供が一人の場合、その子が18歳になるまで合計およそ756万円ほどもらえる計算になる。

 

コダモン
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とても助かる


この辺りの違いも、シンプルに日本とドイツの出生率の違いに影響しているでしょう。

 

ドイツとの比較

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引き続きドイツと比較してみます。


以下は内閣府の「ドイツにおける少子化対策」からの抜粋です:

 

ドイツはかつてイタリアやスペイン等と並んで、合計特殊出生率が1.5を下回る、ヨーロッパの中では低出生の国であった。しかし、近時ドイツの出生率や出生数は増加傾向にあり、ドイツ連邦統計局によれば、2016年の出生数は79万2,131人で、2015年に比べて5万4,556人(7%)増と5年連続で増加し、1996年の水準に達している。

(内閣府,ドイツにおける少子化対策,2023年3月時点)


世界のGDPランキングで日本に次ぐ世界第4位であるドイツ。


何かと日本と比較されることも多いですが、直近の数字で比較するとドイツの出生率は日本より高いことがわかります。

 

2021年の合計特殊出生率は日本が1.30、ドイツは1.58でした。

(DESTATIS,人口動態統計月報年計, 2023年3月時点)


ちなみに、日本の出生率が1.58の水準だったのは1989年が最後です。

 

コダモン
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ずっと減り続けてる


ドイツの出生率は低迷と回復を繰り返して来た過去があり、比較的安定・継続して回復傾向になったのは2000年代後半からと言われています。


そんなドイツの出生数事情ですが、日本と明らかに異なる部分が1つあります。


それは、母親が外国人である子供の数です。

 

ドイツにおける母親が外国人である子供の数は2015年に比べて25%増加しており、伝統的に出生率の高い国(シ リア、イラク、アフガニスタン等)の女性が多く出産している傾向にある。

(内閣府,ドイツにおける少子化対策,2023年3月時点)


移民や難民を多く受け入れるドイツでは、当然そこで暮らす外国人の数が多い。


ドイツ連邦統計局の正式な数字によると、2021年にドイツで生まれた子供のうち23.9%が外国人を母親に持つ子供でした。


もちろん、ドイツと日本では子育て環境や家族政策が大きく異なるため一概には言えません。


それでも、外国人が増えることによって総人口が増えるという傾向が一貫して続いている。


ドイツの例を見る限り、数字が裏付けているのです。

人手不足解消の鍵は外国人!?


日本は人手不足の解決策として外国人労働者の雇用を積極的に進めています。


同時に、伝統的に出生率の高い国からの移住者が増えれば出生数も増えるでしょう。


「よし、じゃあ外国人に来てもらおう!」


…と、言いたいところですが…。


実は、これに関しても相当難しい状況です。


以前別の記事でも書いた通り、日本はもう外国人にとって魅力的な国ではありません:

 



日本は賃金も低いし、職場には日本特有のルールや慣例が多くて日本人ですら働きづらい


そのような国に「是非住んでみたい!」という外国人は、多くありません。

 

コダモン
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難しい



また、日本はドイツのように移民や難民を広く受け入れるつもりもないので、自国内の少子化と相まって人口減少の加速が止まらない。

 

2019年の難民認定率はアメリカが22.73%、ドイツが16.05%に対し日本はたった0.29%でした。

(国際協力NGO World Vision, 2023年3月時点)


人手不足解消の鍵は外国人
などと言いますが、そもそも日本に外国人は集まらないかもしれない。

 

「人手不足を解消したい!」


「出生率をあげたい!」


そのように叫ばれて久しい昨今の日本ですが…。


晩婚化・未婚化も進んでいるし、最近の若い世代は家庭を持つことにすら悲観的です。


20歳~59歳の男女のうち、子どもがおらず子どもを持つことを望んでいない人を対象に、子どもを持つことを望んでいない理由について聞いたところ、「経済的な制約が増える」が34.4%と最も多くなっている。

(内閣府, 少子化社会対策に関する調査等, 2023年)


日本は相当ヤバい状況にあるにも関わらず、少子化対策はどれもパッとしない。


諸外国では外国人居住者を増やすことで出生数を底上げしているけれど、日本にはそれもない。


これが日本の少子化のヤバい実情なのです。

 

日本の少子化と今後


日本の少子化対策については、賢い人達や政府のお偉いさんに任せます。


それでも、日本が行うべき少子化対策は大きく分けて2つあると考えます。

1つ目は、少子化対策にもっと公的支出を増やすこと。


「子供が欲しいけどお金がない…」


「2人目が欲しいけどお金が足りない…」


今の日本でそのような声が圧倒的に多いのは、周知の事実です。

日本人が理想の子供数を持たない理由として「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」が約6割と圧倒的に高く、若年層ほど割合も高いです。

(内閣府, 理想の子供数をもたない理由, 2023年3月時点)


これらは当然の結果で、日本が子育て支援に充てる公的支出はフランスやドイツの半分程度だと言われています。


子ども・子育て支援に対する公的支出の対GDP比で見ると、2017年はフランスの3.6%やドイツの3.17%に対して日本は1.79%でした。

(東京新聞 tokyo web, 2023年2月時点)


 2つ目は、日本を外国人にとって魅力的な国にすること。


昨今日本が行っているお粗末な少子化対策では、今後も劇的な改善は見込めないでしょう。


海外からの移住者を増やすことで、少子高齢化による労働人口減少にいったん歯止めをかけることができます。


「外国人よりまず日本人に手厚くしろ!」


「日本人ファースト!」


そのような意見もあるようですが、日本はもうそんな悠長(ゆうちょう)な事を言っていられません。

 

コダモン
コダモン

どんどんヤバくなる


いわゆるバブル世代のオッサン世代の人たちは、おそらく定年まで何の問題もなく働いて、退職金をがっぽりもらって、老後も手厚い社会保障を受けられるでしょう。


では、今現在30代の世代やもっと若い世代の人達はどうでしょうか?


少子高齢化の世の中で毎日たくさん働いて、たくさん税金を払って…。


30年後や40年後に日本の財政は持続していると言えるでしょうか?


その答えは、誰にもわかりません。


そのような将来的なリスクを抜本的に抑えるための政策が、少子化対策です。


今の日本のヤバい現状から、真剣に考えてみましょう。

 

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